ミッション、ビジョン、バリューは必要か
みなさんは、会社のミッション、ビジョン、バリューを定めていらっしゃるでしょうか。
そもそもミッション、ビジョン、バリューが必要だろうか、と疑問に思う経営者もおられるかもしれません。
しかしお話を伺うと、どの経営者も「会社をこうしていきたい」という思いや方向性を持っています。
言葉にできていないだけで、頭の中では描いています。
「クールで格好よくなければミッションじゃない」という思いから、
なかなかミッションを定められないのかもしれませんが、
ミッションは、クールでなくても、格好よくなくてもいいと思っています。
どんなに格好いいクールな文言を並べても、社員のみなさんピンとこなければ伝わりません。
でも、日頃から口にするような言葉を盛り込めば、社員さんに伝わる世界で唯一の、その会社らしい
ミッション、ビジョン、バリューが生まれます。
もう迷わない、ぶれない
ミッション、ビジョン、バリューとは、会社の在り方や姿勢を言葉にしたものです。
いわば会社の方向性を指し示す、羅針盤です。
羅針盤が会社の向かう先をきちんと示していれば、社員は道に迷いません。
上司の指示が毎日コロコロと変わることもなくなるので、ストレスを抱える社員も減って、
安心安全に働ける職場に変身します。
経営者も、社員に筋の通った姿勢を示すことができます。
ミッション、ビジョン、バリューは、会社の価値観とも言えます。
自分が正しいと思うやり方で懸命に仕事に励んでも、それが会社の価値観と合わなければ全く評価されない、
という悲しいことになりかねません。
だから、会社は価値観を社員のみなさんに示す必要があります。
私は開業前、社労士事務所に勤務していました。
一人で積極的に外に出て、どんどん顧客を獲得するのが正しいと思っていました。
ところが事務所の人たちは、私が顧客を増やすことで、自分たちの仕事が増えるんじゃないかと
不満を募らせたのです。
良かれと思って働いたのに、私は評価されませんでした。
そんなズレを解消するためにも、ミッション、ビジョン、バリューが重要なのです。
安心安全な職場であるために
昔は、毎日の朝礼で、社訓や社是を唱和する会社がたくさんありました。
唱和なんて意味がないと考える社員もいるでしょうが、毎日の唱和で、
知らず知らずのうちに心に言葉が染みこみ、気持ちが変わり、やがて行動も変わります。
私は、毎朝の唱和を「偉大なるマンネリ」と呼んでいます。続けることが大切です。
ミッション、ビジョン、バリューを作るポイントは、さらに良い職場にするには
どうしたらいいかを考えることです。
私の場合は、10年後、20年後のありたい姿を見てミッションやビジョンを考えましたが、
バリューはもっと直近の、ここ数年のありたい姿を言葉にしています。
まんせい労務サポートオフィスの成長とともに、
私はミッション、ビジョン、バリューをブラッシュアップし、レベルアップしていきたいと考えています。
そして、その作業を、私一人ではなく、社員と一緒にやっていきたいと思っています。
社員にはいろいろ言われるかもしれませんが、それでもいいんです。
大切なのは、社員と事務所の価値観を共有することだからです。
それが安心安全な職場につながります。
ミッション、ビジョン、バリューで、中小企業の職場作りを力いっぱい応援したい。
そう思っています。
(続く)